コラム

<解説>南西海域における海上保安庁と海上自衛隊の連携について

領海と排他的経済水域が国土面積の約12倍、世界第6位の広さに及ぶ海洋国家であるわが国において、海上における治安の維持は、海上保安庁が第一義的に担っている。近年では、尖閣諸島を含むわが国周辺海域において中国などの船舶の活動が活発化しており、特に、12(平成24)年9月のわが国政府による尖閣三島(魚釣島、北小島、南小島)の所有権の取得以降、中国公船による尖閣諸島周辺のわが国領海への侵入が断続的に発生している。これに対して、海上保安庁では、巡視船・航空機による警告・退去要求その他所要の措置を国際法・国内法に基づいて適切に実施することにより、わが国の主権の確保に努めている。
また、海上自衛隊は、平素から尖閣諸島を含むわが国周辺海域において、P-3C哨戒機などによる警戒監視活動を実施しており、その際得られた情報を海上保安庁と共有するなどの緊密な連携を行うことで、国民の生命・財産とわが国周辺海域を守る態勢に間隙が生じないよう万全を期している。

尖閣諸島周辺海域を哨戒中の海上保安庁の巡視船【海上保安庁】
尖閣諸島周辺海域を哨戒中の海上保安庁の巡視船【海上保安庁】
 
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