コラム

<VOICE>空の見張り番 -E-2C搭乗員のコメント-

飛行警戒監視隊 警戒管制班 1等空尉 加藤 智大(かとう ともひろ)

私は機上兵器管制官として警戒航空隊に所属しています。警戒航空隊はE-767とE-2Cの2機種を運用しており、私はE-2Cの搭乗員として航空自衛隊三沢基地で勤務しています。警戒航空隊の主任務は、地上レーダーサイトでは探知が困難な遠距離または低高度の航空機を発見し、防空指令所などに伝送することであり、必要に応じて、防空指令所などが行う任務の一部を代替します。E-2Cは5人の搭乗員が、航空機の運航、レーダーと通信機器の運用、また、発見した航空機や艦艇の監視、防空指令所との連携などを分担して業務を行っています。緊張を強いられる任務ですが、国家の平和と独立に貢献できる達成感を強く感じ、日々、やりがいを持って勤務しています。
近年、南西域における近隣諸国の活動が活発となっていることから、周辺空域を飛行する航空機の警戒監視は不可欠であり、現情勢の中で、E-2Cは那覇基地に展開しこの警戒監視の一翼を担っています。母基地と異なる勤務・生活環境ではあるものの、多くの部隊からの支援を受け、任務に邁進(まいしん)しています。
今後、南西域における情勢の変化は予測し難いものですが、我々は領空保全の最先端の見張り番として、一寸の抜け穴もないよう、常続不断の警戒監視に貢献していきたいと思います。

飛行警戒監視隊 警戒管制班 1等空尉 加藤 智大
 
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