コラム

<解説>日米首脳会談 -日米同盟の一層の強化-

13(平成25)年2月22日、訪米した安倍内閣総理大臣は、オバマ米大統領と約1時間45分にわたり日米首脳会談を行った。安全保障に関連する概要は以下のとおりである。
○ 安倍内閣総理大臣より、厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、わが国は米国とともに責任を果たす考えであり、防衛費の増額、防衛大綱の見直しなど、わが国自身の防衛力の強化に取り組んでおり、また、集団的自衛権についての検討を開始し、これらの取組を同盟強化に役立つものにしていく考えを説明した。また、日米安保体制の抑止力向上のため、幅広い分野で協力を進めていきたいと述べるとともに、安全保障環境の変化を踏まえ、日米の役割・任務・能力の考え方についての議論を通じ、ガイドラインの見直しの検討を進めたい旨述べた。オバマ米大統領は、日米同盟は太平洋国家としての米国にとってもきわめて重要である旨述べ、同盟強化に向けた日本の取組を歓迎した。両首脳は、双方の防衛・外務閣僚に、「2+2」も活用し、安全保障上の重要課題をフォローアップするよう指示することで一致した。
○ 安倍内閣総理大臣より、米軍再編については、現行の日米合意に従って作業を進め、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減を実現していく旨述べた。両首脳は、また、普天間飛行場の移設および嘉手納以南の土地の返還計画を早期に進めていくことで一致した。
○ 安倍内閣総理大臣より、宇宙・サイバーの分野で、日米の包括的対話を立ち上げることになったことを歓迎する旨述べた。
○ 安倍内閣総理大臣とオバマ米大統領は、北朝鮮の核・ミサイル活動も踏まえ、弾道ミサイル防衛協力を進め、米軍のTPY-2レーダー(いわゆるXバンド・レーダー)をわが国に追加配備する方針で一致した。

日米首脳会談における安倍内閣総理大臣とオバマ米大統領(13(平成25)年2月22日)【内閣広報室】
日米首脳会談における安倍内閣総理大臣とオバマ米大統領(13(平成25)年2月22日)【内閣広報室】
 
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