コラム

<VOICE>米国における米海兵隊との実動訓練(アイアン・フィスト13)に参加して

西部方面普通科連隊 第2中隊 3等陸尉 狩生 尚人(かりゅう なおと)

西部方面普通科連隊は、平成22年度から毎年、島嶼(しょ)部の作戦における着上陸前後の陸・海・空自衛隊の統合火力の効果的な発揮を演練するため、米海兵隊と共同して実動訓練を行っています。
私の参加した訓練では、米海兵隊の火力誘導シミュレータ施設、広大な射爆撃場において、米海軍および米海兵隊が保有する航空、艦砲および砲迫火力の誘導要領を演練しました。
本訓練の特性は、地上、海上および航空火力を一つのチームで誘導するところにあります。私は、この訓練に参加して2回目ですが、米海兵隊から学ぶものは多く、実戦経験豊富な米海兵隊に感銘を受けています。
射撃目標の指示から普段は実施する機会のない空域統制まで、多くの知識と高い英語能力が求められ、大変な部分もありますが、その分充実感も得られます。訓練には、連隊の81mm迫撃砲も参加しましたが、米海兵隊教官からは自衛隊の迫撃砲射撃は海兵隊に比べて非常に精度が良いとの評価を得ることができました。
この訓練は端緒についたばかりであり、かつ、実弾射撃訓練の機会も少ないことから、経験豊富で恵まれた訓練環境を持つ米海兵隊との共同訓練には大きな意義があると感じています。今後も、米海兵隊から得た知識と技術をさらに向上できるよう日々訓練に励んで行きたいと思います。

米海兵隊員が行う統合火力誘導の研修状況(筆者は左から1番目)
米海兵隊員が行う統合火力誘導の研修状況(筆者は左から1番目)
 
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