コラム

<解説> 新規研究開発−CBRN脅威評価システム技術について−

CBRN※脅威評価システム技術の研究では、化学、生物、放射線および核(CBRN)汚染の脅威に対処するため、各種検知器材などから得られたデータを元に、CBRN有害物質の大気拡散を予測・評価だけでなく、発生エリア推定まで可能なシステムについて研究を行う。
CBRNの脅威は、対象地域の地形、都市構造物および風向・風速条件などによる影響を受けることから、これらの条件を反映させた大気拡散予測を高精度で行い、眼に見えない脅威を可視化することで、隊員などの安全確保に貢献することができる。
また、防衛省・自衛隊が直面する汚染源が不明な事態を想定し、防衛省・自衛隊が保有する移動センサや固定センサの検知器材などから得られる実測定データを拡散予測計算に取り入れた動的補正技術や発生エリアの推定技術を確立することを目標とする。民間には、環境影響評価および防災評価などを目的とした拡散予測システムが数多く存在するが、発生エリアの推定技術などを備えた民間システムは存在しないため、平成24年度〜31年度までの間、技術研究本部で研究を行う予定である。

※Chemical Biological Radiological Nuclear

CBRN脅威評価システム技術の運用構想図
CBRN脅威評価システム技術の運用構想図
 
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