コラム

<VOICE> 防衛産業からの声

一般社団法人 日本造船工業会 艦艇部会

造船所は、官給品メーカや下請け企業の協力を得ながら、艦艇の建造、就役後の点検・整備・修理などを手掛け、海上自衛隊の艦艇の運用を支えています。
商船の建造・修理のための設備、技術、人材を土台として、その上に永年かけて蓄積した艦艇特有の技術(武器ぎ装など)やノウハウを活用して艦艇事業を運営しています。
新造商船は、大半が海外向けですが、円高に加え、世界的な建造需要の低迷と、韓国および中国の建造能力拡大が重なり、深刻な供給過剰状態が継続中で、現在事業環境は極めて厳しい状況にあります。
船舶事業全体の7割以上の売上を占める商船事業が好転しなければ、その土台の上に展開している艦艇事業への影響も深刻で、最悪の場合、艦艇修理すら困難となるかもしれません。
継続的な仕事量の確保が艦艇造修基盤の維持には必須である一方、昨今では、船舶事業全体の国際競争力強化のため、設計・開発能力の強化や、生産体制の最適化も強く認識され、企業連携や事業統合を図る動きが造船所各社にもでています。

日本造船工業会会員のユニバーサル造船(株)京浜事業所
日本造船工業会会員のユニバーサル造船(株)京浜事業所
 
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