コラム

<VOICE>  日英防衛関係の進展

駐日英国特命全権大使 デビッド・ウォレン

私たちの日本との防衛協力は遠く遡ります。19世紀後半、日本帝国海軍が駆使したのは、英国の海上運用および造船経験でした。東郷提督は聡明な戦術家、そして海軍司令官としての地位を確立するにあたって、英国に学び、英国海軍と航海しました。
日本は、英国の地域におけるもっとも重要な盟友であり、国際情勢についてきわめて似通った見方を持っています。我々は人類の平和、世界の安定と繁栄を求めています。我々は国際法の諸原則を守り、世界中で人道的支援や災害援助に積極的に携わっています。そして、両国とも米国ときわめて近い関係を持っています。
12(平成24)年4月には、キャメロン首相と野田総理が東京で会い、同年6月に防衛大臣間で署名される新たな関係を定義した新しい防衛協力の覚書を支持しました。覚書はサイバー防衛や海賊対処といった新しい協力の分野も規定しています。英国はまた、両国の防衛産業間の協力を拡大することで、高騰する防衛装備品の購入による負荷を軽減することを求めています。
このようなことから、英国はあらゆる機会を使って、相互利益のために−日英だけでなく世界において−経験、助言、情報を共有していく所存です。

野田内閣総理大臣とキャメロン首相(東京12(平成24)年4月) 【内閣広報室】
野田内閣総理大臣とキャメロン首相(東京12(平成24)年4月)
【内閣広報室】
 
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