コラム

<VOICE> 防衛駐在官(空自)の声

在ロシア連邦日本国大使館 防衛駐在官 1等空佐 寺内 真寿(てらうち しんじゅ)

「わが国の隣国」であるロシアは、欧州、中央アジアを含むアジア太平洋地域の安全保障に大きな影響力を持っています。そのため、日露間の防衛交流を通じて、信頼・協力関係を増進させることはわが国の安全保障にとってきわめて重要です。
現在、私は、モスクワの大使館におきまして、日露の種々の防衛交流に関する計画に携わっております。例えば、部隊間交流として航空自衛隊の輸送機とロシア空軍の輸送航空部隊と交流を行うなどの日露間の新たな形の防衛交流を模索しています。こうした防衛交流を成功に導くため、日本側はもとより、ロシア国防省およびロシア軍東部軍管区司令部と相互に連携しながら交流の実現に努めております。
実際に、モスクワでのロシア国防省との計画会議、交流計画地のハバロフスクでの東部軍管区司令部との調整会議など、9つの時間帯をもつ広大なユーラシア大陸を西へ東へと飛びまわっております。
私の任務は、この防衛交流の主役たちのための「舞台」作りや有益な「交流」の実現のためのサポートです。この防衛交流がアジア極東地域および「わが国の隣国」との間の安全保障協力の架け橋となれば、防衛駐在官冥利に尽きるところです。

ロシアでの筆者(左から3人目)
ロシアでの筆者(左から3人目)
 
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