コラム

<解説> 航空総隊司令部の横田移転

05(平成17)年10月の「2+2」共同文書「日米同盟:未来のための変革と再編」において、航空総隊司令部は横田飛行場において米第5空軍司令部と併置されることが明記された。その後の協議により06(同18)年5月に「再編の実施のための日米ロードマップ」が日米政府間で合意された。
空自は、日米ロードマップに基づき、横田飛行場に航空総隊司令部の運用に必要な各種施設を整備するとともに、指揮システムや自動警戒管制システム(JADGE)などの指揮統制システムおよび関連する器材などの移設作業を進め、12(同24)年3月26日に航空総隊司令部および関連部隊の横田移転を完了し、横田基地における航空総隊司令部の運用を開始した。
横田基地には、航空総隊司令部、作戦情報隊および防空指揮群が府中基地から移転するなどし、移転後の所在人員は約800名となっている。
航空総隊司令部が米第5空軍司令部に併置されたことにより、対処可能時間が短い防空および弾道ミサイル防衛に関し、必要な情報を日米間においてより迅速に共有することが可能になるほか、日米司令部組織間の連携が強化され、相互運用性の向上が図られる。これは、日米安全保障体制上、きわめて重要な意味を持つものであり、日米の実効性のある抑止力および対処力の向上に資するものである。

空自航空総隊司令部の運用開始行事(12(平成24)年3月)
空自航空総隊司令部の運用開始行事(12(平成24)年3月)
 
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