コラム

<VOICE> 日米共同訓練について-KOA KAIへの初参加-

第2護衛隊司令(米国派遣訓練(KOA KAI)派遣部隊指揮官)
1等海佐 丸澤 伸二(まるさわ しんじ)

私は、11(平成23)年10月から12月の間、海自としては初めて、ハワイおよび同周辺海域で行われた平成23年度米国派遣訓練(KOA KAI)に派遣部隊指揮官として参加し、護衛艦「くらま」に乗艦、指揮を執りました。
KOA KAIとは、ポリネシア語で、「海の戦士」を意味しており、米海軍における訓練上の位置付けは、第31駆逐隊司令が指揮するハワイ在籍水上艦艇に対し、実任務に対応できるレベルにあるかを確認・評価することを目的としたものです。
今回は初参加ということもあり、米海軍の実任務に対応できる戦術を吸収することに焦点を当て、米海軍と同じ土台で訓練を行いました。本訓練を通じて戦術技量の向上が図られ、所期の目的を達成できたものと考えます。同時に、実任務において多くの経験を有する米海軍のための訓練に海自艦艇が参加し、遜色なく訓練を行えたことは、海自と米海軍の高いインターオペラビリティと緊密な連携を証左するものといえ、今後も海自艦艇のKOA KAIへの参加は、海自にとって有益であると考えます。

筆者(左)と第31駆逐艦隊司令(右)
筆者(左)と第31駆逐艦隊司令(右)
 
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