コラム

<VOICE> 南西域での対領空侵犯措置に就くパイロットの声

第83航空隊第204飛行隊 2等空尉 山崎雄太(やまざき ゆうた)

私は、空自那覇基地で戦闘機(F―15)操縦者として、南西域での対領空侵犯措置を行うため、警戒待機(アラート)任務に就いています。対領空侵犯措置は、国家の威信にかかわる重責を担う任務であり、いざ緊急発進が下令されたならば、わが国の領空に接近する国籍不明機に対し1秒でも早く対応しなければなりません。常に緊張感の中で行う困難な任務ですが、私は、この任務を達成することにやり甲斐を強く感じ、誇りに思っています。

私が警戒待機任務に就いて間もない頃、緊急発進で国籍不明機を初めて見た時は、緊張して足が震えた記憶があります。我々の行動一つ一つが国家間の紛争を招く可能性があります。ミスは許されません。私は、常に冷静かつ慎重な対処に努めようと心に言い聞かせながら勤務に就いています。
近年の南西域は、近隣諸国の活動が活発化し、緊急発進の回数は増加傾向にあります。南西域は、今後ますます、国防上緊要な区域になっていくはずです。私は、常に向上心をもって努力を続け、強い戦闘機操縦者を目指していきたいと思います。

F―15戦闘機のコックピットに乗り込んだ筆者
F―15戦闘機のコックピットに乗り込んだ筆者
筆者が操縦するF―15戦闘機
筆者が操縦するF―15戦闘機
 
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