コラム

<解説> 海洋安全保障に関する取組

海自は、12(平成24)年4月にインド洋海軍シンポジウム(IONS:Indian Ocean Naval Symposium)に初めてオブザーバー参加した。シンポジウムでは、アフリカ諸国を含むインド洋周辺国の海軍参謀長の間で、海洋安全保障に関する課題について話し合われた。
昨今の安全保障環境の変化などを受け、22大綱では「運用」に焦点を当てた防衛力として「動的防衛力」を構築することとしている。海自は、これまでも警戒監視活動といったわが国周辺における事態に対応するための活動に加え、地域およびグローバルなレベルでのより安定した安全保障環境の構築、特に自由で開かれた海洋秩序の維持のために海洋安全保障に関する活動にも積極的に取り組んできた。海洋国家たるわが国は、資源の大部分を海外に依存しており、わが国へ至る海上交通の安全確保は当然のこと、グローバルなレベルでの航行の自由の確保といった海洋秩序の維持は重要である。
これまでの様々な取組を通じて得た成果を、今回参加したシンポジウムをはじめとする多国間枠組を活用し、アジア太平洋地域だけではなく、わが国の海上交通路の通るインド洋周辺国をはじめとする世界各国と共有し、グローバルな安全保障環境の改善に取り組んでいく。

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インド洋海軍シンポジウム
インド洋海軍シンポジウム
 
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