以上のようにペルシャ湾に海自掃海部隊を派遣してから約20年の間に、自衛隊はPKOをはじめとする国際平和協力活動や海賊対処活動など様々な活動を行ってきた。この20年間、国際社会における自衛隊の活動は、内容・地域ともに拡大してきた。また、これらの活動を通じて、国内外から国際社会の平和と安全の維持に資するとの高い評価を積み重ねながら、陸・海・空の部隊による編成や輸送などを行って統合運用に関する経験を蓄積させつつ、部隊の派遣態勢・体制も逐次改善するなど、自身の能力向上にも取り組んできた。PKOなどにおいては、米国をはじめとする他国部隊と連携を図りつつ活動する中で、その能力に対する高い評価を得るのみならず、これらの活動を通じて、わが国に対する信頼の向上にも寄与してきた。防衛省・自衛隊としては、引き続き、このような国内外の理解と支持を得つつ、国際社会での活動にさらに積極的に取り組んでいく1。
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