コラム 

<解説>ハイチにおける自衛隊の活動について

ハイチにおける自衛隊の活動は、地震で倒壊した建物の解体・除去といった任務が中心だが、ハイチの復興に対する支援をより効果的・効率的なものとするべく、これまで経験したことのない活動にも積極的に取り組んでいる。
10(平成22)年12月、わが国の非政府組織(NGO)である特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンと連携し、瓦礫とゴミの山となっていた地域に公園を造るため、自衛隊部隊が敷地の整地を行った。また、11(同23)年1月、マルパセ孤児院において、国連のクイック・インパクト・プロジェクト(QIPs:国連PKOの円滑化、イメージ向上などにつながる活動に、国連が予算を支出するプロジェクト)を活用して、自衛隊部隊が児童用の居住施設と倉庫を建設した。
 
日本のNGOと連携して整地作業を実施
日本のNGOと連携して整地作業を実施
 
完成した施設の前で子供達と記念撮影
完成した施設の前で子供達と記念撮影

QIPsの活用や国際平和協力活動でのわが国のNGOとの連携は自衛隊にとって初めてのことであったが、こうした取組はその成果を長く現地に残すことができ、ハイチ国民にとってもわが国の支援としてわかりやすいものである。また、活動を実施した部隊にとっても、こうした新たな挑戦によって練度や士気が向上するという効果も期待できる。
NGOとの連携などは新防衛大綱で示された方針にも合致しており、今後とも、ハイチでの活動をより効果的なものとすべく様々な活動に取り組んでいくこととしている。

 

前の項目に戻る     次の項目に進む