コラム 

<VOICE>日インドネシア関係の進展

インドネシア大使館付国防武官 海軍大佐 ディキ・アトリアナ

インドネシアと日本は,太平洋の周縁に位置する海洋国家として共通性を有しておりますが、両国の関係は近年より緊密になってきており、価値観と利益を共有するパートナーです。
教育分野におきましては1998年に防衛大学校の本科と研究科でインドネシア留学生の受け入れが始まり、新たな交流関係がスタートをいたしました。2010年度までに本科に19名、研究科に9名の卒業生を輩出しており、現在では、本科11名、研究科2名が在学しています。
本年1月のプルノモ・インドネシア国防大臣の訪日は、1988年のムルダニ国防治安大臣以来22年ぶりのことであり、日インドネシア防衛協力・交流強化の観点から非常に意義深いものとなりました。
また、プルノモ国防大臣より防衛省に対し、日本の教育・訓練を受けたインドネシア独立時の国民的英雄であるスディルマン将軍の銅像が寄贈されました。防衛相会談に先立ち、銅像の徐幕式を行いましたが、これは、日インドネシア防衛協力・交流の進展を象徴するものです。
プルノモ大臣の訪日およびスディルマン将軍の銅像寄贈を契機として、日本とインドネシアは、今後は、人的な交流にとどまらず,人道支援・災害救援や海賊対処などの分野において、より実際的な協力を積み重ねていくことが重要であり、両国防衛関係者は更なる努力を重ねていかなければなりません。
 
スディルマン将軍の銅像の除幕式(写真左:プルノモ・インドネシア国防大臣、右:北澤防衛大臣)
スディルマン将軍の銅像の除幕式(写真左:プルノモ・インドネシア国防大臣、右:北澤防衛大臣)
 
除幕式に整列するディキ・アトリアナ海軍大佐(手前)
除幕式に整列するディキ・アトリアナ海軍大佐(手前)

 

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