コラム 

<VOICE>国連ネパール政治ミッションに参加した隊員の声

ネパール国際平和協力隊 第4次要員 2等陸佐 白川 智章(しらかわ ともあき)
(現:小平学校情報教育部)

私は、10(平成22)年3月から11(同23)年1月までの間、ネパール国際協力隊第4次要員として派遣され、国連ネパール政治ミッション(UNMIN)軍事監視要員として国軍およびマオイスト軍の人員および武器の管理状況の監視を実施しました。
本任務は個人派遣であり、私は、日本の部隊としてではなく、多国籍の要員から編成された組織で、十数名からなる監視チームのリーダーとして活動しました。外国軍人や現地スタッフには、自己の宗教、習慣などを優先する人もあり、監視チームをまとめるのに苦労する場面も多くありましたが、先行的な調整および周到な準備のほか、粘り強い対話に努めたことにより、中盤以降はかなり円滑に業務が実施できるようになりました。
1次から4次までの日本の要員は、司令部からもチームの同僚からも信頼が厚く、高い評価を受けました。これは、派遣要員各人が今までの知識と経験を生かし、臨機応変、柔軟に対応し、随所にリーダーシップを発揮したことに加え、常に礼儀正しく、誠実な態度を保持したためであると考えられます。日本人として、そして、自衛官として非常にうれしく思います。
 
マオイストキャンプで武器点検中の筆者
マオイストキャンプで武器点検中の筆者

 

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