第III部 わが国の防衛に関する諸施策 

9 欧州諸国との防衛協力・交流
欧州は、わが国と民主主義、法の支配、人権の尊重、資本主義経済といった基本的な価値観を共有し、また、テロ対策や海賊対処などの非伝統的安全保障分野や国際平和協力活動を中心に、グローバルな安全保障上の共通課題に取り組むための中核を担っている。そのため、欧州諸国と防衛協力・交流を進展させることは、わが国がこうしたグローバルな課題に積極的に関与することについての基盤を提供するものであり、わが国と欧州の双方にとって重要である。
このような認識のもと、楠田防衛大臣政務官(当時)が10(平成22)年5月にベルギーおよびフランスを、同年9月にはドイツを訪問し、北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)の関係者やフランスおよびドイツ両国の国防省関係者と意見交換を行った。また、同政務官がEUおよびNATOによる海賊対処作戦の司令部を訪問するなど、わが国は、多国間安全保障対話の枠組も活用しつつ、フランス、ドイツ、イタリア、NATOなどの欧州諸国・機関との協力関係を深めている。
(図表III-3-2-9参照)
 
小川防衛副大臣とシュヴァイスグート駐日欧州連合代表部大使
小川防衛副大臣とシュヴァイスグート駐日欧州連合代表部大使
 
図表III-3-2-9 最近の欧州およびその他の諸国との防衛協力・交流の主要な実績

 

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