第III部 わが国の防衛に関する諸施策 

2 「同盟深化のプロセス」
以上のように、これまで多くの成果を生んできた日米間の協力関係は10(平成22)年、日米安保条約締結50周年を迎えた。
これに先立つ09(同21)年11月13日の日米首脳会談1において、日米同盟を深めることの一環として、鳩山内閣総理大臣(当時)より、日米安保条約締結50周年に向けて、日米同盟深化のための協議プロセス(同盟深化のプロセス)を開始したいと提案し、オバマ大統領はこれに同意した。また、10(同22)年1月19日の日米安保条約署名50周年当日には、日米両首脳の談話と声明が発表されるとともに、「2+2」の共同発表が発出された。なお、防衛省・自衛隊としては、同年を通じ、政府としての取組から各自衛隊の現場部隊の行事に至るまで、日米安保条約締結50周年を記念する事業を行った。
(図表III-2-2-4参照)
参照 資料48〜50
 
図表III-2-2-4 日米安保条約締結50周年を記念する事業

こうして日米両国は日米同盟をさらに揺るぎないものとするため、今後、幅広い分野における日米安保協力をさらに推進し、深化するための対話を強化することとし、閣僚レベルで、また閣僚の指示のもと事務レベルにおいても、日米間で具体的な協議が進められることになった。
たとえば、10(同22)年5月28日の「2+2」共同発表においては、日米同盟を21世紀の新たな課題にふさわしいものとすることができるよう幅広い分野における安全保障協力を推進し、深化させていくとの決意が示され、同年11月13日の日米首脳会談2では、日米同盟を、安全保障、経済、文化・人材交流の三本柱を中心に、深化・発展させることとした。11(同23)年1月13日の日米防衛相共同記者会見においては、北澤防衛大臣から21世紀の日米同盟のビジョンを共同で示すことができるよう安全保障分野における日米同盟の深化について協議を加速することで一致した旨を発表している。
参照 資料46・47
 
日米安全保障条約50周年記念洋上懇談会の様子
日米安全保障条約50周年記念洋上懇談会の様子


 
1)<http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/visit/president_0911/index.html>参照。

 
2)<http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/visit/president_1011/index.html>参照。


 

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