第III部 わが国の防衛に関する諸施策 

(VOICE)北海道千歳市長からのメッセージ

全国市長会防衛施設周辺整備全国協議会会長
北海道千歳市長 山口 幸太郎(やまぐち こうたろう)氏

 ロシアと国境を接する北海道には、自衛隊創成期から北の守りを基本とした防衛力構想に基づき陸・海・空の自衛隊が配備され、現在51個の駐屯地・基地において4万人以上の自衛隊員が北の守りや国際活動の任にあたっています。千歳市には3つの駐屯地・基地があり、人口9万3千人のうち自衛隊関係者が3分の1以上を占めています。これまで千歳市をはじめ北海道は、自衛隊とともにまちづくりをすすめ、共に支え合いながら今日まで発展してきました。このため、北海道民は自衛隊に対して温かい感情を持っています。
 また、北海道には全国の自衛隊施設(演習場・弾薬庫など)の半分が所在していますが、これまで北海道の自衛隊はこの演習場などを『道場』に実力を培い、国土防衛と北海道民の安全・安心の役割を担いつつ、イラクやハイチなどにおける国際活動の主力として活躍してきました。
 いま、北海道では自衛隊の削減が進んでいますが、このことは、長い年月をかけて築いてきた自衛官と道民との深い絆、さらには自衛隊にとって重要な『道場』を失うだけでなく、自衛隊とともに発展してきたまちの崩壊にも繋がります。
 わたしたち道民は、今後とも、自衛隊が、訓練環境に恵まれた『北海道をキーステーション(拠点)』として、国内外でますます活躍されることを期待しています。
 
隊員の家族と談笑する山口市長

 

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