第III部 わが国の防衛に関する諸施策 

(VOICE)障害者スポーツ指導員としてのボランティア活動

第11旅団第11施設中隊 陸曹長(当時) 仁科 啓孝(にしな よしたか)

 私たち夫婦が、「障害者スポーツ指導員」として活動を始めてから15年になります。きっかけは、夫婦で始めたアーチェリーの競技会で障害者の方と知り合ったのがきっかけでした。札幌市身体障害者スポーツ振興会から障害者スポーツ指導員の講習会に誘われ、その後各種指導員資格を取得し、様々な大会を通してボランティア活動に参加、現在に至っています。
 特に、大会のアトラクションに苦心して方面音楽隊の演奏を盛り込み、音楽隊と無心に協働する真摯な選手の姿を目の当たりにし、感激のあまり涙する観客を見た時には、「やってきて良かった」という悦びで正直感涙をおさえることが出来ませんでした。また、平成21年には「第9回全国障害者スポーツ大会」の北海道選手団のうち、障害者フライングディスクの監督として参加し、個々人の特性を把握し、選手への指導を行うことが出来たことは、私にとって得難い経験でした。
 また、自衛官としてボランティア活動を通じ学んだ、きめ細かい気配りはもとより、お互いの信頼関係が大事だということは、日頃の勤務において部下の服務指導を行う際にも役立っています。
 今後も妻をはじめ、多くの方々に感謝しつつ、ノーマライゼーションとしての「3つの心(感謝の心・思いやりの心・自立の心)」を抱きながら、障害者がのびのびとスポーツを楽しめる環境作りに貢献していきたいと思います。
 
札幌市で障害者ボランティア活動に取組む仁科夫妻

 

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