第III部 わが国の防衛に関する諸施策 

(VOICE)ソマリア沖・アデン湾における海賊対処(海上保安官の声)

海上保安庁第一次ソマリア周辺海域派遣捜査隊隊長 竹内 行広(たけうち ゆきひろ)氏
(現:警備救難部国際刑事課課長補佐)

 海上保安庁ソマリア周辺海域派遣捜査隊は、主に、海賊を拘束するような事案が発生した場合の司法警察活動を行うため、8名の捜査隊員が、アデン湾に派遣される海上自衛隊の護衛艦に同乗して活動しています。この派遣は、様々な面で海上保安庁にとって初めてのことであり、特に護衛艦に同乗して活動するという形態から、現場での調整が懸念されたところもありましたが、同じく海を職場とする者として、また、アデン湾における海上交通の安全を確保することが、国益につながるという使命感を持った者として、互いへの理解は早く、懸念は杞憂に終わりました。今後も海上自衛隊の水上部隊と海上保安庁の派遣捜査隊が、力を合わせて使命を全うできるものと確信しています
 
竹内行広氏

 

前の項目に戻る     次の項目に進む