(解説)平素からの自衛隊の活動における衛星通信の役割
衛星通信は、広域性・即時性などから、今日、自衛隊が任務を遂行する際の通信手段として欠かすことができないものとなっている。
たとえば、周辺海域において警戒監視活動を行う護衛艦や航空機との適時・適切な報告や被災地などでの柔軟な運用のための情報交換は、衛星通信の広域性なしには実現しえない。また、弾道ミサイル攻撃へ実効的に対処するためには迅速かつ確実な情報伝達と指揮統制が重要であるが、衛星通信はこれに大きく寄与している。
さらに、海外に派遣された部隊の隊員が遠く離れた地において、安心して任務に従事できるよう、留守家族とも直接連絡をとれる手段としても衛星通信が大きな役割を担っている。
このように、衛星通信は平素からの自衛隊の活動において必要不可欠な情報通信基盤となっており、自衛隊のさらなる情報通信能力を強化するため、衛星通信の高速・大容量化を目指している。