第I部 わが国を取り巻く安全保障環境 

(解説)各国の第5世代戦闘機の状況

 戦闘機の世代区分に明確な基準はないが、「第5世代戦闘機」は、各種電子機器やステルスなどの最新の技術を結合させることにより、「第5世代」以前の戦闘機よりも高い能力を持つとされている。運用中のものとして、現時点で唯一の第5世代戦闘機とされている米国のF-22は、高いステルス性能、超音速巡航性能、高度な火器管制能力などを保有している。
 米国、英国、イタリア、オランダ、トルコ、カナダ、オーストラリア、デンマーク、ノルウェーの9か国は、統合攻撃戦闘機(JSF:Joint Strike Fighter)計画に基づいて、F-35を共同開発しており、通常離着陸型のF-35A、短距離離陸・垂直着陸型のF-35B、そして艦載型のF-35Cの3タイプの開発が進められている。
 ロシアは、15(平成27)年からの配備を目指して、将来型前線用航空機PAK FAを開発中であり、10(同22)年1月に試験飛行を実施している。
 中国も、次世代戦闘機を開発中とされており、20(同32)年頃には、運用を開始するとの見方もある。
 
F-35〔ロッキード マーティン〕

 

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