5 日露防衛交流・協力
ロシアは、欧州、中央アジアおよびアジア太平洋地域の安全保障に大きな影響力を持ち、かつ日本の隣国でもあるため、日露の防衛交流を深め、信頼・協力関係を増進させることはきわめて重要である。
防衛省は、さまざまな分野で日露関係が進展する中、日露防衛交流に関する覚書(99(同11)年署名、06(同18)年改定)に沿って、各レベルで着実にロシアとの交流を行っており、局長・審議官級の防衛当局間協議や、両国間の防衛交流の進め方全般について協議する日露共同作業グループ会合、日露海上事故防止協定に基づく年次会合などを継続的に行っている。
09(同21)年のロシアとの交流は、やや低調にとどまったものの、3月の陸自北部方面総監の訪露や、9月の陸自の演習へのロシア地上軍オブザーバー受入れの部隊間交流のほか、10月には医務担当者間の交流を行った。今後は交流をより活発化させ、引き続き、相互理解・信頼関係の増進に努めていく。