5 パキスタンにおける洪水への対応
パキスタンでは、10(同22)年7月下旬からの記録的な豪雨により1,600名以上が死亡し、1,540万人が被災するなど、大規模な水害が発生した。防衛省は、同国政府からわが国政府に対してのヘリコプターの派遣の要請を受けて、外務省とともに現地に職員を派遣し、所要の調査を実施した。
これを受けて、同年8月19日、外務大臣より協力について協議があり、翌20日、防衛大臣は、国際緊急援助活動の実施について命令を発出し、同国パンジャブ州ムルタンを拠点に多用途ヘリコプター(UH−1)3機や輸送ヘリコプター(CH−47)3機による被災地域における物資の輸送や、状況に応じ被災地域における人員の輸送活動を実施するため、ヘリコプター部隊を派遣することとした。また、当該ヘリコプターの輸送について、輸送艦1隻などやC−130H輸送機6機を供することとした。