第IV部 防衛省改革 

2 プロフェッショナリズム(職業意識)の確立

(1)幹部教育の充実
 本年3月から、高級幹部の自覚の徹底などを図るため、将官昇任時に研修を行っている。幹部自衛官のプロ意識・職責を自覚させ、識能を向上させるため、初級・中級・上級幹部の各レベルでの教育の充実を行う。
 教育に関する統一のとれた基本的な方針を策定するとともに、自己研鑽に資する書籍、文献などのリストを作成・配布する。
 統合教育を充実させるとともに、各自衛隊幹部学校などの間の教育の連携確保のため、本年3月、統合教育に関する規則において、統合幕僚学校および各自衛隊の幹部学校などにおける統合教育の内容をより具体的に規定した。
 幹部隊員の幅広い視野の養成のため、着実に省庁間の人事交流を推進し、国内外の大学院への留学などをより一層充実させる。

(2)基礎的な隊員教育の充実など
 基礎的な隊員教育を充実させるため、幕僚監部、司令部、部隊などの各レベルでの業務量と人員配置の見直しを行うとともに、曹士クラスに対するものも含め各レベルごとに教育上の重点方針を明らかにする。また、任務遂行に必要な基礎的教育を確実に行うとともに、部隊と学校における教育の連携、各レベルに対応した統合教育を充実・強化する。

(3)情報伝達・保全におけるプロ意識の醸成
 情報伝達におけるプロ意識を確立するため、「緊急事態等が発生した際の速報について(通達)」およびその細部事項を周知徹底した。
 また、情報保全におけるプロ意識を確立するため、現在「保全教育の実施に関する指針」などに基づき厳格に行っている保全教育について、各機関の特性に応じたものとなっているかなどを適宜確認し、必要に応じて見直す。
 カウンターインテリジェンス1対策を強化するため、自衛隊情報保全隊を新編するとともに、本年3月、防衛省カウンターインテリジェンス委員会を新たに設置し、カウンターインテリジェンスに関する情報を効率的に収集・共有している。
 情報セキュリティ対策を強化するため、政府統一基準も踏まえ改正した「防衛省の情報保証に関する訓令」に基づく規則の遵守状況の確認にかかる態勢の強化や専門要員の養成などの施策を引き続き行う。


 
1)外国情報機関による防衛省・自衛隊に対する諜報(ちょうほう)による情報の漏えいその他の被害を防止すること


 

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