第IV部 防衛省改革 

1 改革の原則の徹底のための取組

1 規則遵守の徹底

(1)幹部隊員の規則遵守の徹底
 幹部隊員の規則遵守の徹底にも資するよう、隊員として理解しておく必要のある規則などをとりまとめ、これに解説および事例を加えた「服務ハンドブック」を作成し、周知徹底した。また、服務指導や隊員の理解度の把握などに活用できるよう、「服務規範チェックリスト」を作成し、周知徹底した。

(2)規則遵守についての職場教育
 規則遵守を徹底するため、各機関などの教育担当部局との意見交換などを行い、これに基づき、職場教育などの現状について調査分析し、必要に応じて改善する。その際、職場教育などの充実にあわせ、留意事項のチェックリストを作成する。

(3)機密保持に関する規則の徹底的遵守
 情報保全に関する規則を徹底的に周知するとともに、各自衛隊に設置されている情報保全隊を統合して自衛隊情報保全隊を新編する。また、部内の犯罪捜査や規律違反の防止態勢の強化を図るため、各自衛隊に設置されている警務隊について、統合可能な機能を統合する。

(4)防衛調達における透明性・競争性の確保、責任の所在の明確化
 本年4月、一般輸入調達を一元的に所掌する部署として装備施設本部に輸入調達課を設置するとともに、海外製造メーカーとの直接契約を推進している。
 本年3月、防衛省の主要な会議における議事録などの作成およびその公開に関する基本的考え方を定めた通達を発出し、意思決定過程の透明性の向上などのための措置を行った。
 また、幹部隊員の再就職の厳格なチェックを行うとともに、隊員の特別職としての特殊性を十分考慮した上で、自衛隊法を改正し、一般職国家公務員に準じた再就職などの規制の導入、再就職の監視体制の整備などを行う。

(5)監査・監察の強化
 これまで内部部局が行ってきた各調達機関に対する監査を、内部部局を含む各機関合同で行った。防衛監察本部は、中期的監察事項などを抽出し、優先度を考慮した上で年度ごとの防衛監察計画を策定する。また、「抜き打ち監察」を行うなど、監察の厳格性・実効性を確保する。

(6)規則の見直し・改善
 防衛省の省令以下の規則のうち、実質的な規範性を喪失しているものの洗い出しなどを行い、必要性および合理性の観点から、廃止や改正を行っている。また、秘密指定された行政文書について、部内の専門家による審査会を本年3月に設置し、秘密の指定理由の妥当性などについて厳格な審査を行う。

 

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