第III部 わが国の防衛のための諸施策 

3 在日米軍施設・区域をめぐる環境保全などへの取組

 在日米軍施設・区域をめぐる環境問題について、00(平成12)年9月、「2+2」会合において、日米両国政府は、在日米軍施設・区域にかかわる環境保護が重要であるとの認識のもと、在日米軍施設・区域の周辺住民、米軍関係者やその家族などの健康と安全の確保を共通の目的とすることに合意し、「環境原則に関する共同発表」5を行った。この発表のフォローアップのため、日米協議が強化され、具体的には、日本環境管理基準6(JEGS:Japan Environmental Governing Standards)の定期的見直しの際の協力の強化、環境に関する情報交換、環境汚染への対応などにかかわる協議について関係省庁が連携して取り組んでいる。また、06(同18)年5月の「2+2」会合においても、環境への適切な配慮を含む日米地位協定の運用改善の重要性について日米間で確認した。
 なお、原子力空母ジョージ・ワシントンに関しては、06(同18)年9月以降、日米双方の関係者が参加し、原子力空母に関する防災・安全対策についての実務者協議が継続的に行われている。また、07(同19)年からは、政府機関、横須賀市、米海軍などが参加する日米合同訓練が行われており、昨年12月には、原子力空母ジョージ・ワシントンが初めて訓練に参加した。


 
5)1)環境管理基準、2)情報交換と立入り、3)環境汚染への対応、4)環境に関する協議の4項目からなる。

 
6)日本環境管理基準は、在日米軍の活動と施設が人の健康と自然環境を保護できるよう保証する目的で在日米軍が作成した環境管理基準。環境汚染物質の取扱と保管方法などを定めている。


 

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