5 ベトナム
ベトナムは、全方位外交を展開し、特にアジア・太平洋諸国などの近隣諸国との友好関係の拡大に努め、平和、独立、発展を希求する諸外国との信頼関係を築くため、独立、多様性尊重、多国間参加型の外交政策を実行するとしている。また、社会・経済発展のために平和的な環境と安定を維持すること、および社会主義に沿って工業化・近代化を実現することを重要な国益としてかかげており、全人民による全人民国防を旨としている。なお、ベトナムはいかなる軍事同盟にも参加せず、国内において外国が軍事基地を保有することを認めないとしている。
米国との関係では、05(同17)年6月に「国際軍事教育訓練(IMET:International Military Education and Training)」
9に関する署名が行われ、両国の軍事協力面において大きな進展が見られた。また、06(同18)年6月のラムズフェルド米国防長官(当時)によるベトナム訪問時に、両国は軍事交流を拡大することで合意しており、06(同18)年から07(同19)年にかけて、米国防長官のほか、米太平洋軍司令官など米国防関係者が頻繁にベトナムを訪問し、07(同19)年4月には、米国はベトナムに対する武器禁輸措置を部分的に解除した
10。