第III部 わが国の防衛のための諸施策 

(解説)海洋基本計画

 わが国周辺海域をはじめとする海洋をめぐる諸情勢を背景に、海洋国家であるわが国としても、海洋にかかわる諸問題について関係省庁が一体となって取り組む必要から、わが国の経済社会の健全な発展および国民生活の安定向上を図るとともに、海洋と人類の共生に貢献することを目的に、昨年7月海洋基本法が施行された。
 本法に基づき、海洋に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、海洋に関する諸施策についての基本的な方針を定めた海洋基本計画が、本年3月18日に閣議決定され、海洋の安全の確保、海上輸送の確保など、わが国安全保障上も極めて重要な施策が盛り込まれた。
 防衛省としても、新たに防衛政策局に海洋政策を担当する部署を設けるなどして、総合海洋政策本部を中心とする政府全体の海洋政策に関する取組に対して、積極的に参画し、海洋の秩序維持、中東からマラッカ・シンガポール海峡を経由してわが国周辺に至る海域を含む海上輸送路の安全確保、大量破壊兵器の拡散防止などに関して戦略的に検討していくこととしている。

 

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