第III部 わが国の防衛のための諸施策 

(解説)航空機動衛生隊

 防衛省・自衛隊は、阪神・淡路大震災などの教訓から、大規模災害時等において重症患者を迅速に遠方地に搬送し適切な治療を受けさせ得る態勢整備の一環として、昨年10月、航空自衛隊小牧基地に航空機動衛生隊を新編した。
 任務の具体的な内容としては、患者搬送用のユニット(機動衛生ユニット)をC-130Hの貨物室に搭載し、医官、救急救命士、看護師および管理要員(搬送コーディネーター)で構成されるチームを搭乗させ、必要に応じ応急処置を行いながら重症患者を遠隔地の医療施設等に搬送することとなる。
 
航空機動衛生隊

 これまでの急患空輸、災害派遣及び有事の負傷隊員の輸送等における欠落機能であった機上医療機能が備わり、病状の安定化処置を施しつつ重症患者の広域搬送を行うことが可能となり、初期治療から最終治療までの医療を継続できる体制が構築されることとなる。
 
機動衛生ユニット内で訓練中の空自隊員

 

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