第III部 わが国の防衛のための諸施策 

(解説)中央即応集団

 本年3月28日、陸上自衛隊に中央即応集団を新編した。
 防衛計画の大綱においては、ゲリラや特殊部隊による攻撃や大規模災害などの新たな脅威や多様な事態に実効的に対応できる態勢を構築するため、これらの事態に応じた即応性や高い機動性を備えた部隊等をわが国の地理的特性等に応じて編成・配置することとしている。
 中央即応集団は、平素、ゲリラや特殊部隊による攻撃などの事態に実効的に対処するための教育訓練を実施し、事態発生時には、事態の態様に応じて隷下の部隊を適切に組み合わせつつ、迅速に対処する部隊である。
 また、隷下には、国際平和協力活動を実施する上で必要な教育等を平素から行うための国際活動教育隊(駒門)を保持しており、今後、国際平和協力活動に、迅速かつ継続して部隊を派遣できる体制が強化されていくこととなる。
 
中央即応集団編成完結式(朝霞)(左)記者会見する初代中央即応集団司令官山口陸将(右)

 中央即応集団は、本年度、更に即応性・機動性を高めるため、次に掲げる改編を行う予定である。
1)中央即応連隊(仮称)を新編し、防衛警備体制および国際平和協力活動の実施体制を強化
2)第101特殊武器防護隊を廃止し、中央特殊武器防護隊(仮称)を新編することにより、全国範囲で運用できる特殊武器防護1の体制を強化
 これらの改編により、新たな脅威や多様な事態へ実効的に対応するとともに、国際平和協力活動に主体的・積極的に取り組む体制がより一層強化されることとなる。
 
中央即応集団


 
1)核兵器、化学兵器、生物兵器による攻撃に対して、部隊および隊員を防護する機能


 

前の項目に戻る     次の項目に進む