3 在韓米軍
在韓米軍は、韓国の国防努力とあいまって、朝鮮半島の軍事バランスを維持し、朝鮮半島における大規模な武力紛争の発生を抑止する上で大きな役割を果たしている。
現在、米国は、在韓米軍に関し、漢江以南への再配置を2段階で進めるとの合意(03(平成15)年6月)や約4万1,000人の人員のうち1万2,500人を削減するとの合意(04(同16)年10月)などに基づき、その態勢の変革を進めている。こうした変革の中、米国は、米韓相互防衛条約に基づき、昨年9月末の時点で韓国に約2.9万人の部隊を維持するとともに、在韓米軍の近代化に110億ドルを投資し、米韓連合軍の抑止力の維持強化に努めている。一方、韓国も、「協力的自主国防」を標榜し、独自の防衛能力を確保するとともに、米韓同盟をより堅固にかつ未来志向的に発展させるとしている。
(図表I-2-2-5参照)
米韓両国は、朝鮮半島における不測事態に対処する連合防衛能力を高めるために、連合演習を行っている。たとえば、後方地域における大規模な野外実動演習である「フォール・イーグル」が、本年3月、連合戦時増援演習(RSOI:Reception, Staging, Onward movement & Integration)と同時に行われた
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