第5章 国際的な安全保障環境の改善 

1 国際平和協力活動への主体的・積極的な取組


 防衛大綱では、わが国の平和と安全を確保するため、「わが国の安全保障の基本方針」の中で、2つの目標を明示し、これを達成するための3つのアプローチをあげている。
 この中で、わが国に脅威が及ぶことを防止・排除することに加え、国際的な安全保障環境を改善し、わが国に脅威が及ばないようにすることを、安全保障の目標としている。これは、01(平成13)年に発生した米国同時多発テロ(9.11テロ)以降、わが国から遠く離れた地域で発生した事態であっても、わが国にその脅威や影響が及びうるとの認識を踏まえたものである。また、防衛大綱はこれを達成する3つのアプローチの1つとして「国際社会との協力」をあげ、国際平和協力活動を外交と一体のものとして主体的・積極的に取り組んでいくこととしている。
 さらに、自衛隊が国際平和協力活動に適切に取り組みうるよう、自衛隊の任務における国際平和協力活動の位置付けを適切なものとするとともに、そのための体制整備を進めていくこととしており、防衛庁・自衛隊は、さまざまな見直しを行ってきている。

 

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