(Q&A)相互運用性とは何ですか?
相互運用性(インターオペラビリティ)とは、戦術、装備、後方支援、各種作業の実施要領、情報、通信などに関し、共通性、両用性を持つことです。ある部隊と他の部隊が協力して行動する場合、例えば、小銃の弾の口径が一致していれば、弾を相互にやり取りすることはできますが、このような装備品、輸送や整備などに関する基準や手続の共通性がなければ、相互に必要な物資、役務のやりとりもできません。また、異なる周波数を用いては無線通信ができないように、情報、通信の方式などが異なる場合には、十分な意思疎通すら行うことはできず、相互に円滑に支援を行うことはできません。迅速で効率的な協力を行うために、これらの分野において共通性を高め、双方が利用できるようにすることは重要です。
このため、作戦、後方支援、装備などの分野において日米間の相互運用性の向上を図ることは、わが国有事の際、日米安保条約に基づき共同対処行動をとることとなる日米両国にとって極めて重要な問題であり、重視してきました。
国際的な活動において日米が協力する機会が増える一方、自衛隊の統合運用体制への移行や米軍の「変革」など日米双方で防衛政策の見直しが進んでいます。これらを踏まえ、日米、特に自衛隊と米軍との役割・任務・能力の検討においても、協力の態勢を強化するための不可欠な措置の1つとして、相互運用性の向上をあげ、その維持・強化のための定期的な協議を維持するとしているところです。