第5章 国民と防衛庁・自衛隊 

常備自衛官とともに演習に参加した予備自衛官の声

予備自衛官 予備2等陸曹 池元友子

 
池元友子予備2等陸曹(右から2人目)

 予備自衛官補(技能)から任用された予備自衛官である池元予備2等陸曹に演習に参加した感想を寄稿してもらいました。
 私は、「自分の資格(看護師)を持って何か役に立つことができないかなぁ。」と常々思っていたところ、市の広報に予備自衛官補募集の案内を見つけました。私は以前より、もし戦争が起きてしまったなら、日本人だけという事でなく、分け隔てなく看護・ケアーをさせて頂きたいと考えていましたので、「これだー!」と感じ、早速志願させて頂きました。
 03(平成15)年に予備自衛官補(技能)となり、大津での10日間の訓練に行かせて頂きましたが、部隊の方々は本当に何も出来ない私達に早朝から深夜まで、親身にかつ情熱的に指導して頂き、私は感激しました。
 昨年に予備自衛官に任用され、11月9日から13日に衛生部隊の方と一緒に訓練が出来ると聞き「邪魔になるかも足手まといになるかもしれないけど、是非参加させて頂きたい。」と思いました。参加が決まってからは、どんな訓練だろうと、毎日ドキドキかつ楽しみにしておりました。
 その訓練は鳥取県米子での演習でした。
 「洋上に航空機が墜落し、隊員を一時的処置の為に搬送。ただし、何人搬送されて来るかも直前まで不明」の状況から始まりましたが、無線で人数・症状報告があって、テント内に緊迫感が走りました。傷病者の方が、本物のヘリコプターで近くまで運ばれ、救急車によりテントの処置室まで搬送されてきました。医師・看護師はバイタル測定し、一時的処置を施行しました。その後、経過を観察し、状態が落ち着き次第、別の場所に再搬送の手順でしたが、私達予備自衛官も、担架から処置台への移動介助、バイタルチェック、処置介助などの役割を持たせて頂きました。病院とは違い、テントの中という場所、また、白衣ではなく緑の戦闘服で不思議な感じもしましたが、『思いは一つ「救命!」』の一体感を十分に感じることができました。
 最後に、病院と自宅の往復だけであった自分が、予備自衛官となり、訓練に参加していろんな事を体験さて頂き、大勢の方と知り合い、大げさかも知れませんが未知の世界を知る事ができて本当に感謝しています。今後も大勢の志ある方々に予備自衛官補、そして予備自衛官となって頂き、ともに訓練ができればと思っています。社会、国家そして世界平和のために!


 

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