第4章 国際的な安全保障環境の改善のための主体的・積極的な取組 

サマーワ在住のイラク国民の声

 イラクの復興にはイラク人自身の努力が不可欠であり、陸上自衛隊派遣部隊(陸自派遣部隊)が活動する際にもイラク人の協力を得ています。彼らは、熱意と情熱をもってイラクの復興に取り組んでいます。ここでは、イラク復興支援群の人道復興支援活動において共に働いているイラク人のうち2人の声を紹介します。

ガッサン・アブド・アリ・ズバーディー氏(イラク業務支援隊 広報の通訳)

 
陸自広報官(左)の同時通訳を行っているガッサン氏(右)

 私は、ムサンナー県サマーワ市出身です。通訳として現在陸自派遣部隊の皆さんと共に働いていることをとても光栄に思っております。
 県民を代表して日本の皆さん及び日本政府に、そして陸自派遣部隊の人道復興支援活動に対し感謝申し上げます。
 我々は過酷な状況で任務にまい進している陸自派遣部隊の無事と繁栄を心より願っております。
 陸自派遣部隊は、これまでイラク国民のため数多くのすばらしい事業を行ってくれました。陸自派遣部隊がサマーワ市に来てから子供達の笑顔が多く見られるようになりました。陸自派遣部隊の皆さんは、好んで子供達の笑顔に触れ合っているようです。我々は陸自派遣部隊が任務を達成されることと、またこのすばらしい友好関係を維持していただけることを願っております。
 最後に日本の皆さんに幸せがあらんことを願っております。

ハイダー・ハッサン・マラー氏(イラク業務支援隊 給水担当エンジニア)

 
隊員と共に工事の施工監督を行っているハイダー氏(左)

 私は、陸自派遣部隊と外務省と共に働いて、日本がこのムサンナー県の復興に高い関心を寄せていることがわかりました。陸自派遣部隊の皆さんは、いつも次にどのようなプロジェクトを立ち上げるべきか、また将来計画としてどうすることが一番良いのかを尋ねてきます。
 それらの大きなプロジェクトはブサイヤなどの遠い村にまで及んでいます。これらプロジェクトは、完了しているもの、また施工中や調査中のものもたくさんありますが、広い分野に及んでいます。
 私は給水担当のエンジニアとして、他の給水エンジニアと同様に陸自派遣部隊と外務省と協力しつつ、水道局との定例会議に参加し、ムサンナー県において水道管の補修、3つの簡易浄水装置と2つの逆浸透式浄水装置の整備をしてきました。
 ムサンナー県の水事情は良くなってきています。日本の努力と支援に心より感謝したいです。

 

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