第2章 わが国の防衛政策の基本と新防衛大綱、新中期防など 

日米共同訓練

 自衛隊と米軍の共同訓練は、それぞれの戦術技量15の向上を図る上で有益である。さらに、日米共同訓練を通じて、平素から戦術面などの相互理解と意思疎通を深め、インターオペラビリティ16を向上させておくことは、日米共同対処行動を円滑に行うために欠かせない。また、周辺事態安全確保法などにより自衛隊に与えられた任務を行う上で、日米の連携・調整要領17を平素から訓練しておくことも重要である。このような努力は、ひいては日米安保体制の信頼性と抑止効果を維持し向上させることにもつながる。
 このため、自衛隊は、米軍との間で、各種の共同訓練をこれまでも行っており、今後ともその内容の充実に努めていく方針である。たとえば、昨年11月、統幕、陸・海・空自衛隊などから約11,300名が参加して日米共同統合演習(実動演習)を行うなど、わが国に対する武力攻撃や周辺事態が発生した場合における陸・海・空自衛隊間や自衛隊・米軍間の連携・調整要領について訓練を実施した18

 
日米共同訓練における隊員と米兵


 
15)個々の装備を使いこなすとともに、一定の規模の部隊を動かすための能力など

 
16)戦術、装備、後方支援、各種作業の実施要領などに関し、共通性、両用性を持つこと

 
17)互いに連絡し、協力し合って物事を処理する手順

 
18)資料30参照


 

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