3 国際連合などによる国際社会の安定化のための努力
国際連合(国連)は、第二次世界大戦終了時、当時の連合国を中心として戦後の国際の平和と安全の維持のために設立されたが、国連設立後、東西対立が激化したこともあり、国連憲章に規定された平和維持の制度は必ずしも十分に機能しなかった。冷戦の終結により、国際の平和と安全を維持する国連の役割に対する期待が高まったが、最近では多様化する脅威に効果的に対処できるよう、組織面を含めた国連の改革について議論が行われている。21世紀の新たな諸課題に対して、国際社会が有効に対処するためには、国連の機構を実効性と信頼性を高める形で改革することが求められており、わが国としても積極的にこれに取り組んでいくこととしている。