解説 報道担当官
国の平和と安全の確保は、防衛庁・自衛隊のみで果たせるものではなく、広く国民の理解と支持があって初めて成り立ちうるものであり、そのための広報活動は重要である。
最近の例で見ると、イラクにおける活動など、防衛庁・自衛隊に対する国民の関心は一層高くなってきており、わが国の平和と安全の確保を任務とし、国民に対する説明責任を負っている防衛庁・自衛隊としては、報道機関に対する情報発信を強化することが急務となっている。また、自衛隊の活動や大規模災害など時々刻々と流動する事態については、タイムリーな情報発信が必要である。
そこで、本年3月から、より正確な情報をより迅速・適切に広報し、報道機関の要望に一層柔軟に対応できる態勢を整備するため、1)報道機関に対する日常又は緊急のブリーフィング、2)防衛庁幹部の記者会見の補佐、3)インタビューへの対応、4)報道対応のあり方に関する企画立案を担当する「報道担当官」を内局、統幕、各幕に設置した。
設置以降、報道担当官は、たとえば、C-130H輸送機による空輸活動やユーフラテス川氾濫(はんらん)に伴う応急復旧活動などイラク派遣部隊の活動状況などのブリーフィングを報道機関に対し行っており、従来から実施している記者会見とあわせ、より正確な情報をより適時適切に提供することが可能となった。