第4章 国際社会の平和と安全を確保するための取組 

わが国の貢献に対する評価

 これらの活動に対して、海外から以下のような評価や感謝の表明がなされている。
・ブッシュ米大統領は、本年3月19日、ホワイトハウスにおいて、各国外交団などを前に演説を行った。その中で「日本はイラクに平和をもたらすための部隊の歴史的なコミットメントを行っている。」と述べた。
・アナン国連事務総長は、本年2月24日、訪日中に行った国会での演説で「国際社会が一致してイラク人を支持すれば、乗り越えられないものはありません。日本はこの挑戦に率先して向かい合ってきた国の一つです。貴国は、安保理決議の要請に応え、窮状に立ち向かうイラクに対して賞賛されるべき連帯姿勢を示されました。また、困難な議論を経て、貴国は人道復興支援を行うためにサマーワに自衛隊を派遣されました。」と述べた。
・ムハンマド・バハル・アル・ウルームイラク統治評議会議長(当時)は、訪日中の本年3月24日、小泉総理、川口外相、石破防衛庁長官などと会談した。ウルーム議長は「日本のイラク復興支援は非常に先駆的なものである。マドリード会議でも50億ドルの資金協力を提示してもらい、これを各分野の復興のため役立てたい。イラクの国民は日本にシンパシーを持っており、サマーワだけでなく他の地域にも来て欲しい。」と述べた。
・ムサンナー県のシーア派宗教指導者アルマイーリ師が、訪日中の本年5月25日、小泉総理と会談し、「自衛隊はムサンナー県の復興に大いに貢献している。宗教界をはじめとする住民全てが感謝しており、自衛隊の活動を支持したいと考えている。」と述べた。また、同行者の学校教師のアルワイリ氏は、「飲料水、保健分野での自衛隊の支援に感謝しており、自衛隊の要員を是非増員していただきたい。」と述べた。同日、両者は石破長官とも会談し、同様の趣旨のことを述べた。
 
小泉総理(左)と会談するムサンナー県のシーア派宗教指導者アルマイーリ師(右)ら〔内閣広報室〕

・ヤーウェル・イラク大統領は、本年6月9日、米国シーアイランド・サミットの場で、小泉総理に対し、「自衛隊はイラクで駐留する外国部隊の中で最も歓迎されている。」と述べた。


 

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