第4章 より安定した安全保障環境の構築への貢献 

第4章 より安定した安全保障環境の構築への貢献

 第3章で述べたような様々な緊急事態に対処し得る態勢をとることで、わが国の平和と安全の確保に寄与することに加え、安全保障上の不安定要因がわが国の脅威につながることを未然に防止するとの観点から、わが国周辺地域などの安全保障環境の安定化に貢献することも防衛庁・自衛隊として重要な役割の一つである。
 このため、現在までのイラク問題へのわが国の対応のほか、米国における同時多発テロの発生に伴う国際テロ対応、いわゆるPKOといわれる国連平和維持活動、諸外国で発生した大規模災害などへの対処を支援する国際緊急援助活動、諸外国との信頼関係構築のための国防当局・軍との間の安全保障対話・防衛交流、軍備管理・軍縮など、防衛庁・自衛隊は、様々な活動を行っている。
 本章では、防衛庁・自衛隊が、どのような活動や取組を通じて、わが国周辺地域などの安定化への貢献や信頼関係の構築を行っているかについて説明する。さらに、自衛隊が初めて国連平和維持活動に参加してから約10年が経過し、節目を迎えたことを踏まえ、これまでの軌跡、今後の課題などを紹介する。

 
UNTAC2次隊における宿営地内の駐車場(93(平成5)年〜 カンボジア タケオ)

 
洋上補給作業に取り組む海自輸送艦「しもきた」の隊員(本年2月 インド洋)

 
空自と韓国空軍との間で行われている防衛担当者交流(本年2月 韓国テジョン空軍本部)

 

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