第3章 緊急事態への対応 

第3章 緊急事態への対応

 防衛庁・自衛隊は、わが国の平和と安全に重大な影響を及ぼす様々な緊急事態に対し、迅速・的確に対処し得るよう、平素から態勢をとっておくことが必要である。
 このような態勢を実効性あるものとするためには、外部からの武力攻撃や、不審船・武装工作員などによるわが国の領域内での活動、核・生物・化学(NBC)兵器を使用した攻撃、弾道ミサイルによる威嚇・発射など、現在、わが国として想定し得る主要な緊急事態や、地震・風水害などの大規模災害について、対処のための枠組や方法を確立しておくことが重要である。
 本章では、このような事態が発生した場合、防衛庁・自衛隊は「何が」「どこまで」できるのか、また、事態に迅速・的確に対処し得るよう平素から「どのようなこと」に取組んでいるのか、などについて述べるとともに、防衛庁として長年の検討課題であった、いわゆる有事法制の法整備状況について説明する。

 
市街地を想定した対遊撃行動訓練を行っている陸自第41普通科連隊(01(平成13)年 大分県陸自別府駐屯地)

 
垂直発射システムにより対空ミサイル発射訓練を行っている海自イージス・システム搭載護衛艦(昨年7月 太平洋上)

 
訓練出発前の機体確認を行っている空自第2航空団の整備員とパイロット(北海道空自千歳基地)

 

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