第4節 災害への対応
防衛大綱では、大規模災害など各種の事態への対応が、防衛力の果たすべき主要な役割として位置付けれらた。
自衛隊は、災害発生時に、被災者や遭難した船舶・航空機の捜索・救助、水防、医療、防疫(ぼうえき)、給水、人員や物資の輸送など、様々な災害派遣活動を行っている。特に1995(平成7)年の阪神・淡路大震災
1での災害派遣以降、自衛隊の災害救援活動に対する国民の期待はますます大きくなっている。その後も自然災害だけでなく、99(同11)年の茨城県東海村での臨界事故
2や01(同13)年の愛媛県立宇和島水産高等学校実習船「えひめ丸」沈没事故など
3多様な事態に際して、自衛隊が大きな役割を果たしている。
本節では、災害派遣などのしくみ、災害に対する初動対処態勢、平成14年度に行った主要な災害派遣の実施状況、地方公共団体との連携と防災体制への取組などについて説明する。