第3章 緊急事態への対応 


Q&A 海上自衛隊と海上保安庁

Q:海上自衛隊と海上保安庁の違いはなんですか?

A:任務の点で比較すると、海自は、わが国に対する武力攻撃からわが国を防衛することが主たる任務であり、必要に応じ、公共の秩序の維持にあたります(災害発生時の対応もこの公共の秩序維持の任務の一環)。
 他方、海上保安庁は、治安の維持、海上交通の安全確保、海難の救助、海上防災・海洋環境の保全を使命としています。
 海難救助や治安の維持は海上保安庁が第一義的に対応しますが、海上保安庁では対応できない場合には、海自が対応します。このような任務分担の下、近年の不審船・テロ対応などにおいては、両者の連携が必要な状況が生起しています。このため、例えば、近年、海自と海上保安庁は不審船の追尾捕捉共同訓練を行い、また、航空機による合同捜索訓練を行うなど、緊密な連携をとっています。



 
※) 海上保安庁の「海上交通の安全確保」とは、主として平時に行う任務を指しているのに対し、自衛隊が行う「海上交通の安全確保」(第3章第1節)とは、主としていわゆる有事に行う任務を指している。


 

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