(1)モザンビークでの活動の現状
93年5月から開始されたモザンビークにおける国際平和協力業務は、95年1月の第3次モザンビーク派遣輸送調整中隊及び第2次司令部要員の帰国により無事終了した。
国連モザンビーク活動(ONUMOZ)は、その最終目標であった選挙の成功により任務を終え、わが国の国際平和協力業務も終了した。
第1〜3次の輸送調整中隊と第1次・2次の司令部要員は、総勢約150名であり、派遣期間は総計約21か月問に及んだ。
(2)ルワンダ難民救援活動(第6図参照)
わが国は、ルワンダ内戦により大量に発生した難民を救援するために、94年9月から12月までの間、自衛隊の部隊と連絡調整員をアフリカのザイール、ケニアに派遣した。
自衛隊は、この間、医療、防疫、給水、空輸などの業務を行ったが、これは、国際平和協力法の下におけるわが国初の人道的な国際救援活動であり、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などと調整を行いつつわが国の活動として行ったものである。
ルワンダ難民救援隊は、延べ約2,100名の外来患者の診療、約70件の手術、給水量計約70,000トン、空輪派遣隊は、片道約1,000キロの距離を計98便、輸送人員延べ約3,400名、輸送貨物計約510トンの成果を得た。
陸・海・空自衛隊では、海外、持に開発途上にある地域における大規模な災害の発生に即応し得るよう、要員の指定、要員に対する予防接種、情報収集、装備品等の整備・調達・集積等、教育訓練などに関し、それぞれ必要な措置を構じている。
わが国は、軍備菅理・軍縮分野において、国連の行う活動に対する支援を含め、さまざまな形で努力してきている。その中で、防衛庁が協力してきたものとして、(1)化学兵器禁止条約、(2)国連軍備登録制度、(3)イラクの大量破壊兵器の廃棄に関する国連特別委員会のそれぞれにかかわる活動に対しての専門家の派遣などがある。