陸上自衛隊第105補給大隊第2補給中隊(佐賀県神埼郡)
即応予備3曹 時 博幸(とき ひろゆき)
2020年6月から妻が里帰り出産のため、故郷の久留米市田主丸に帰省し、7月4日に第2子である次女が誕生しました。同月5日から九州全域に大雨警報が発表され、筑後川が氾濫の危険もあったため、眠れない日々が続きました。同月7日、即応予備自衛官の災害招集命令が発令されました。派遣に際して、妻や子を見守ってくれた方々に恩を返す時じゃないか、自分も誰かのために行動すべきじゃないか、と強く思ったことを覚えています。
被災地では、物資の管理・輸送任務を中心に活動してきました。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、直接被災者を支援することはありませんでしたが、「自衛官がいるだけでホッとするね。」と会話するのが聞こえてきたことが、とても印象に残っています。
毎月の訓練や今回の災害派遣は、職場の理解や後押しがあってのことです。おかげで微力ながら被災者や被災地の助けになったと思います。急な派遣にも関わらず、送り出していただいた職場の皆様、本当にありがとうございました。
山江村体育館にて災害派遣活動に従事する筆者
株式会社六五警備保障
執行役員兼統括本部長 穴見 健次(あなみ けんじ) 氏
弊社は、熊本県内において「施設警備、交通誘導警備」を主とした警備業を行う従業員50人の地場企業です。
現在、即応予備自衛官2人、予備自衛官2人を雇用しており、勤勉で礼儀正しく他の模範となる社員です。人材確保が困難な今日、退職自衛官の採用は大きなメリットがあり、深く感謝しています。
訓練の際は、他社員の理解と協力を得ながら、即応予備自衛官30日、予備自衛官5日の完全出頭を目指すように応援しています。
令和2年7月豪雨災害では、即応予備自衛官1人、予備自衛官2人が派遣され、被災地では廃棄物除去等に当たり、隊員一丸となり頑張ったと報告を受けています。地元の災害で自衛官を派遣していただくことは、県民全体が勇気づけられるとともに心の支えとなっています。今後とも予備自衛官等の雇用を積極的に行い、微力ながら企業の責任を果たしていく所存です。
最後に自衛隊の皆様方のご苦労に心から感謝し、今後とも国防のためにご活躍されることを祈念いたします。
株式会社六五警備保障にて筆者近影