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第III部 わが国防衛の三つの柱(防衛の目標を達成するための手段)

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第3節 幅広い分野における協力の強化・拡大

➊ 望ましい安全保障環境の創出

防衛大綱は、日米両国は、自由で開かれた海洋秩序を維持・強化することを含め、望ましい安全保障環境を創出するため、インド太平洋地域におけるプレゼンスを高めることも勘案しつつ、日米共同の活動を実施することとしている。

1 海洋安全保障

日米両国は、ともに海洋国家として、航行の自由や安全の確保、国際法に則った紛争の平和的解決を含む法の支配といった基本ルールに基づく、「開かれ安定した海洋」の維持・発展に努めている。

例えば、「拡散に対する安全保障構想(PSI:Proliferation Security Initiative)」海上阻止訓練など、シーレーン沿岸国をはじめとした多国間の様々な海洋安全保障協力において密接に連携して取り組んでいる。また、20(令和2)年から開始したわが国独自の活動として行う中東地域における自衛隊による情報収集活動に際しては、バーレーンの米中央海軍司令部に連絡官を派遣し、日米間で緊密に情報を交換している。

さらに、シーレーン沿岸国をはじめとした多国間での海洋分野などにおける能力構築支援においても密接に連携して取り組んでいる。

参照3章2節(海洋安全保障の確保)
3章4節2項(大量破壊兵器の不拡散などのための国際的な取組)

2 人道支援・災害救援

自衛隊は、旧テロ対策特措法に基づく活動、フィリピンやハイチにおける国際緊急援助活動及び国際平和協力活動において、米国をはじめとする参加各国と緊密に協力して活動を行ってきた。

13(平成25)年11月に発生したフィリピンにおける台風被害に際しては、現地の多国間調整所において日米両国が連携して調整にあたるなど、緊密に連携して対処した。さらに、エボラ出血熱への対応に際しては、14(平成26)年10月から米アフリカ軍司令部に連絡官を派遣し、米国をはじめとする関係国との調整・情報収集にあたらせるなど、緊密な連携に努めた。

3 三か国及び多国間での訓練・演習

日米両国は、三か国及び多国間の安全保障及び防衛協力を推進、強化しており、自衛隊は、日米二国間による訓練・演習にとどまらず、日米豪、日米印や日米韓などの三か国及び多国間での共同訓練にも参加している。

動画アイコンQRコード動画:日米印共同訓練「マラバール2019」
URL:https://youtu.be/eKuZ1EZFaz4(別ウィンドウ)