コラム

<解説> 60周年を迎えて−防衛研究所の取組−

防衛省のシンクタンクである防衛研究所は、主として安全保障および戦史に関し政策指向の調査研究を行うとともに、自衛隊の高級幹部などの育成のための国防大学レベルの教育機関としての機能を果たしている。研究成果は防衛省の政策立案の資として適時提供され、その主なものは防衛研究所ホームページ(http://www.nids.go.jp/)上でも一般に公開されている(『東アジア戦略概観』、『中国安全保障レポート』、『防衛研究所紀要』、『戦史研究年報』、『ブリーフィング・メモ』など)。また防衛研究所は戦史史料の管理、公開なども行っており、わが国最大の戦史研究センターとしての役割も担っている。
その一方で、防衛研究所は防衛省における国際交流の先駆的な機関としても機能している。各国との信頼関係の増進による安全保障環境の改善への貢献と調査研究・教育の質的向上を目的に、諸外国の国防大学・安全保障研究機関などとの研究交流・共同研究なども行っている。
防衛研究所は、12(平成24)年8月1日に創立60周年を迎える。この間、日本の安全保障研究において中心的な役割を担ってきた。今後も時代の要請に基づきながら、世界における安全保障研究の一拠点としての活動が各方面から期待されている。

防衛研究所
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