第III部 わが国の防衛に関する諸施策 

(こどもQ&A)どうやってとんで人をたすけられるか?

子供からの質問
 
Q:
どうやってとんで人をたすけられるか?

(静岡県 小学3年生 男子)

A:新潟救難隊 1等空尉 鞭馬 章浩(むちま あきひろ)
 
UH-60Jのコクピットに乗込んだ鞭馬1尉

 「航空機を使って人をどのように救助するか」についてお答えします。
 航空自衛隊では救助を求めている人を探すための救難捜索機(U-125A)と実際に救助するための救難ヘリコプター(UH-60J)を使って救助活動を行っています。救難捜索機で助ける人の場所を確認した後、救難ヘリコプターがその場所の上まで飛んでいきます。救難ヘリコプターには、メディック(救難員:実際に救助をする隊員)と呼ばれる隊員が乗っていて、ホバリング(空中でヘリコプターを静止させる)させたヘリコプターから、ケーブルを使って下に降りて、助けを必要としている人の救助を行います。また、メディックは、必要ならば落下傘を使って、高い高度から飛び降りたり、スクーバセット(海に潜ることができる装置)を背負って海に飛び込んだり、気温がマイナス20度の雪山に降りて、長時間の活動を行うなど、一歩間違えれば自分達が命を落としてしまうような厳しい環境の中で活動をして遭難した人や怪我した人を助けています。
 地上から行くことが困難な場所に助けを求めている人がいる時、航空自衛隊が飛んで行って、困っている人を1分でも1秒でも早く助ける、それが我々の任務です。
 
ホバリング中のUH-60J

 

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